舌磨きをしすぎると、舌の表面が傷ついて一時的に味を感じにくくなる可能性があります。ただし、正しい力加減で短時間に行う舌磨きが、通常の味覚を permanently損なうとは考えにくいです。味覚の低下が続く場合は、舌磨きだけが原因とは限りません。
舌磨きのしすぎで味覚に影響が出る理由
舌の表面には、味を感じる細胞を含む「味蕾(みらい)」があります。舌ブラシや舌クリーナーを強く押しつけたり、同じ場所を何度もこすったりすると、舌の粘膜や味蕾の周辺を傷つけることがあります。
その結果、舌がヒリヒリする、赤くなる、出血する、表面が荒れるといった症状が出て、刺激を感じにくい、味が分かりにくいと感じることがあります。これは、舌の炎症や痛みによって一時的に味覚が変化している可能性があります。
一方で、味を感じる細胞は一定期間で入れ替わります。軽い刺激であれば、舌磨きをやめる、または方法を見直すことで改善することがあります。
味覚への影響につながりやすい舌磨きの方法
次のような磨き方をしている場合は、舌への負担が大きい可能性があります。
- 力を入れてこする
- 同じ部分を何度も往復する
- 1日に何度も舌を磨く
- 硬い歯ブラシで舌の奥まで強く磨く
- 舌が痛い、出血しているのに続ける
- 舌の白い付着物がなくなるまで長時間磨く
舌の表面にある白っぽい付着物は、食べかすや細菌、粘膜の成分などが混ざった「舌苔(ぜったい)」です。舌苔を完全になくそうとして強く磨くと、汚れだけでなく舌の表面も傷めるおそれがあります。
味覚を守るための舌磨きのやり方
舌に痛みや出血が出ない、軽い力で短時間に行うことが基本です。具体的には次の順番で行います。
- 舌ブラシや舌クリーナーを水でぬらします。
- 鏡を見ながら舌を前に出し、舌の奥から手前へ軽く動かします。
- 同じ場所を何度もこすらず、表面全体を数回程度で終えます。
- 使用後は器具を水で洗い、乾燥させます。
舌の奥は刺激で吐き気が出やすいため、無理に奥まで入れる必要はありません。舌磨きの後にヒリヒリする、赤みが強くなる、出血する場合は、いったん中止して舌を休ませてください。
舌磨きをやめても味覚が戻らないとき
舌磨きによる刺激以外にも、味覚が変化する原因はあります。口の乾燥、口内炎、舌炎、歯周病、薬の影響、かぜなどの感染症、嗅覚の低下などが考えられます。
「味がしない」と感じても、実際には鼻が詰まって香りを感じにくくなっている場合があります。味覚の変化がいつから始まったか、舌の痛みや腫れがあるか、鼻の症状や服用中の薬があるかを確認すると、受診時に伝えやすくなります。
次のような場合は、歯科、耳鼻咽喉科などに相談してください。
- 舌磨きを控えても味覚の低下が続く
- 味がほとんど分からない状態が急に起きた
- 舌の痛み、腫れ、ただれ、出血が続く
- 口内炎や口の乾燥を繰り返している
- 飲食や体重に影響が出ている
特に、顔のゆがみ、手足の力が入りにくい、ろれつが回らないなどの症状を伴う場合は、味覚だけの問題と判断せず、緊急の受診を検討してください。
舌磨きと味覚の関係のまとめ
舌磨きのしすぎは、舌の粘膜を傷つけたり炎症を起こしたりして、一時的に味を感じにくくする可能性があります。ただし、軽い力で短時間に行えば、通常は味覚への大きな影響は起こりにくいと考えられます。
舌が痛い、出血する、味覚の変化が続く場合は舌磨きを中止し、症状が改善しないときは歯科や耳鼻咽喉科で原因を確認してください。







