舌苔と更年期の口臭にはどのような関係がある?

舌苔と更年期の口臭にはどのような関係がある?

舌苔(ぜったい)と更年期の口臭には、直接の因果関係があるというより、更年期に起こりやすい口の乾燥などを介して関係する場合があります。唾液が減ると舌苔が付きやすくなり、舌の表面に付着した細菌が口臭の原因になることがあります。

ただし、口臭の原因は舌苔だけとは限りません。歯周病、むし歯、口内炎、鼻やのどの病気、服用中の薬なども関係するため、「更年期だから」と決めつけないことが大切です。

更年期に舌苔と口臭が増えやすい理由

更年期は、女性ホルモンの変化に伴って、ほてりや発汗、睡眠の乱れなどさまざまな不調が現れやすい時期です。その一つとして、口の乾燥を感じる人もいます。

唾液には、口の中の汚れを洗い流したり、細菌の増殖を抑えたりする働きがあります。口が乾くとこの働きが弱まり、舌の表面に食べかすや細菌、はがれた粘膜などが付着しやすくなります。これが舌苔です。

舌苔に含まれる細菌が、口の中のたんぱく質を分解すると、口臭のもとになる揮発性の物質が生じます。このため、更年期の口の乾燥が舌苔を増やし、結果として口臭につながるという関係は考えられます。

ただし、更年期そのものが必ず舌苔や口臭を起こすわけではありません。口の乾燥があるか、歯周病など別の原因がないかによって、判断は変わります。

更年期の口臭に舌苔が関係しているか確認するポイント

舌苔が口臭に関係している場合は、舌の奥を中心に白色や黄白色の付着物が見られ、舌を清掃した後に一時的ににおいが軽くなることがあります。

次のような状態がある場合は、口の乾燥が舌苔に影響している可能性があります。

  • 口の中がねばつく、唾液が少ないと感じる
  • 水分を何度も取りたくなる
  • 舌がひりひりする、口の中が荒れやすい
  • 食べ物を飲み込みにくい
  • 朝起きたときに舌苔や口臭が強い
  • 口呼吸やいびきがある

一方で、舌苔が少ないのに口臭が続く、歯ぐきから出血する、歯が動く、歯と歯ぐきの境目に汚れがたまるといった場合は、歯周病など舌以外の原因も考えます。

舌苔による口臭が気になるときの対処法

まずは舌を強くこすらず、口の乾燥を防ぎながら口の中全体を清潔にします。舌苔だけを取り続けても、乾燥や歯周病が改善しなければ、口臭が繰り返すことがあります。

  1. 舌の状態を確認する。鏡で舌の奥を見て、舌苔の色や量、出血や痛みがないかを確認します。
  2. 舌ブラシなどでやさしく清掃する。舌の奥から手前へ、力を入れずに数回動かします。歯ブラシで強くこすったり、何度も繰り返したりするのは避けてください。
  3. こまめに水分を取る。口が乾いたときは少量ずつ水分を取ります。糖分の多い飲料を頻繁に飲むと、むし歯のリスクにつながるため注意が必要です。
  4. 唾液が出やすい習慣を作る。よくかんで食べる、ガムを使う、舌を動かすなどの方法があります。ガムを使う場合は、むし歯予防のため糖分を含まないものが向いています。
  5. 歯と歯の間も清掃する。歯ブラシだけでは汚れが残りやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシを使います。
  6. 改善しない場合は歯科を受診する。舌苔、歯周病、むし歯、口の乾燥などを確認してもらいます。

舌苔を取りすぎてはいけない理由

舌の表面を強くこすると、舌の粘膜を傷つけたり、痛みや出血を起こしたりすることがあります。舌苔は完全にゼロにする必要はなく、厚く付着している部分をやさしく取り除く程度で十分です。

清掃後も白い付着物が取れない、舌が赤くただれている、痛みや出血がある場合は、単なる舌苔ではない可能性があります。無理にこすらず、歯科や口腔外科で相談してください。

更年期の口臭で歯科や医療機関を受診する目安

次のような場合は、舌苔だけが原因とは限らないため、歯科で口の中を確認してもらいましょう。

  • 舌を清掃しても口臭が続く
  • 歯ぐきの腫れ、出血、痛みがある
  • 歯がぐらつく、歯と歯ぐきの間に膿が出る
  • 口の乾燥や舌の痛みが長く続く
  • 舌の白い部分がこすっても取れない
  • 口臭以外に、飲み込みにくさや口の中の傷がある

服用中の薬がある場合は、薬の影響で口が乾いている可能性もあります。ただし、自己判断で薬を中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。

舌苔と更年期の口臭の関係を判断するポイント

更年期に口臭が気になったときは、「舌苔があるか」だけでなく、口の乾燥の有無、歯ぐきの状態、薬の使用、口呼吸の有無を合わせて確認します。

口の乾燥があり、舌苔が増え、舌の清掃や保湿で一時的に口臭が軽くなる場合は、乾燥を介して舌苔が関係している可能性があります。一方、口臭が続く場合や歯ぐきに症状がある場合は、歯周病など別の原因を調べることが先です。

まずは舌を強くこすらず、歯・歯ぐき・舌をまとめて清掃し、口の乾燥を防いでください。それでも改善しないときは、歯科で原因を確認するのが近道です。